お好み焼き|オタフクノート

「半夏生」はたこを食べる日!?

おいしいメモ

【知っていますか、「半夏生」】

四季や人生の節目ごとに食べられてきた行事食が昔から日本各地で根付います。
季節や行事が、食材や食べ方などに表れる食事を食卓に取り入れてみることで、
日本食を知る、感じる機会になるかもしれません。
半夏生も四季と関わる日本の食文化の一つです。

半夏生とは
半夏生は、夏至から11日目の日のことです。
暦の七十二候であり、雑節しても記され、新暦(太陽暦)では7月2日ごろとされています。(2018年は7月2日)
農作業の基準として利用される雑節。
この半夏生は、田植えを終える目安とされ、半夏生以降に田植えをしても収穫が少ないという意味の「半夏半作」ということわざもあります。

そもそも「半夏」とは、サトイモ科の植物「烏柄杓(からすびしゃく)」のことです。
花の形を、烏の柄杓に見立ててこの名がつき、「半夏生」は、この半夏が生えるころという意味といわれています。


(※)旧暦(太陽太陰暦)では、暦日が農作業の基準とはなりにくく、正しい気候の推移を知る基準として二十四節気や七十二候などが用いられました。
このほかにも季節の移り変わりをより強く感じさせる暦日として雑節(節分や土用など)が設けられました。



半夏生にたこを食べる、関西の慣習
関西地方では、半夏生にたこを食べる慣習が昔からあります。
これは田植えをしたとき、稲の根がたこの足のように大地に根付くようにという願いが込められています。
田植えが終わるころに、労をねぎらうようたこを食べた、また田植えで疲れた人たちにとって、タウリンなどの栄養を含むたこが適した食材だった、ともいわれています。
ほかにも、半夏生にサバや餅などを食べる地方もあります。

半夏生は、「毒気が天から降る」とされる地域もあります。
河内、和泉、大和、近江など米の産地の農村では、青果を食べたり井戸水を飲んだりしてはいけない日とされてきました。
そこで解毒作用があるとされてきたたこを食べて、毒を洗い流したともいわれています。

現在でも、関西地方では、特に夏ごろたこの需要が増える傾向があり、昔からの食習慣が受け継がれているようです。
月別の支出金額をみると、全国的に最もたこの支出額が多いのが、おせちなどで用いられる12月。
一方関西地方では、最も多いのが7月で、次いで8月、6月と続き、12月よりも支出額が多くなっています。





大阪では年中たこが獲れますが、旬は6月から8月ごろとされ、6月になるとたこの産卵期が近づくためおいしい時期といわれています。
また、8月8日は「たこの日」。
関西でたこの需要が高い7月、8月は、夏休みなど、人が集まる機会が多い時期でもあり、夏場の献立にたこメニューがぴったりなのかもしれません。

関西で古くから半夏生に食べられているたこ。
半夏生の日に大阪名物の「たこ焼き」や、タコと旬の野菜をあえた「酢の物」などを食卓に並べ、日本に昔から伝わる食文化を、気軽に取り入れてみませんか。




おすすめな“たこ”メニュー

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参考
・『年中行事事典』(三省堂)
・『年中行事の研究』(桜楓社)
・『大阪食文化大全』(西日本出版社)
・『二十四節気と七十二候の季節手帖』(成美堂出版)
・家計ミニトピックス(総務省統計局)

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