「食の未来を共創」の実現に向けて
4つの基本方針を柱として重点的に取り組みを進めています。
第一に、社員一人ひとりがその能力と個性を最大限に発揮できるよう、キャリア形成を支援するとともに、柔軟な働き方を可能にする制度整備を推進し、働きやすく、働きがいのある職場環境の構築に努めています。
多様な人材が持続的に活躍でき、個々の成長が組織全体の活力となる好循環を生みだし、ひいては社員一人ひとりが自らの幸せを実感できるようになることを目指しています。
第二に、国内外における事業基盤の拡充と収益性の向上に取り組んでいます。地域ごとの市場特性や生活者ニーズに的確に対応したマーケティングの展開、新工場の建設・稼働など供給体制の強化と高付加価値商品の開発を通じて、持続可能かつ競争力のある事業運営体制を整備しています。
第三に、社内外の連携を一層深めることで、これまでにない新たな市場や価値の創出を図っています。テクノロジーの進展や社会構造の変化などへ柔軟に対応できる組織とビジネスモデルの構築を進め、不確実性の高い時代においても環境変化をリスクとするのではなく、機会として捉える発想の転換を大切にしています。
そして、第四に、地球環境への責任を果たすべく、持続可能な社会の実現に貢献する取り組みを強化しています。具体的には、CO2排出量の削減や再生可能エネルギーの活用といった脱炭素社会への移行を見据えた環境施策をはじめ、メニュー提案を通じたフードロスの抑制、資源循環の促進など、SDGsの達成に向けた行動を積極的に進めています。
私たちOtafukuグループは現在、研究開発、マーケットの開拓、事業戦略、商品開発といったあらゆる領域において、産官学民それぞれの立場や知見を活かした連携を図り、これまでにない新たな価値の創造に果敢に挑戦しています。
その姿勢は、持続的な企業成長の礎であると同時に、社会全体にとっても有意義な変化をもたらすものであると確信しています。
当社が長年大切にしてきた「お好み焼をより多くの方に楽しんでいただきたい」という思いは、今や日本国内のみならず、世界中へと広げています。
食事としての美味しさはもちろんのこと、つくる楽しさ、分かち合う喜び、そしてその過程で生まれる人と人との豊かなコミュニケーションといった、お好み焼の持つ多面的な魅力を再発見・再定義しながら、私たちはその価値をより深く追求し続けています。
さらに、鉄板文化にある焼そばやたこ焼といった多様な「粉もの」料理についても、お好み焼と同様にその美味しさと文化的価値のさらなる向上を目指し、商品力の強化と体験価値の深化に取り組んでまいります。
社名である「オタフク(お多福)」には、「多くの人に福を届ける」という願いを込めています。その根幹にあるのは、「お多福の心」つまり思いやりの精神であり、私たちはその心を、創業以来一貫して企業活動の中核に据えてきました。
今を生きる私たちだけでなく、未来を担う次の世代にも豊かさと笑顔を届けられるよう、食品メーカーとしての責任を果たしてまいります。安全・安心の追求はもちろんのこと、環境保護や人権尊重といった社会的課題にも誠実に向き合い、持続可能な社会の実現に貢献していく所存です。
私たちはこれからも、「食」を通じて世界の人とつながり、その幸せを分かち合いながら、「食の未来を共創する」という使命のもと、新たな挑戦を続けてまいります。




