ナカガワ長崎工場について

生産力と品質管理をさらに強化

生産量の増加を見据えて新設した工場は、フライヤー3台(1台増)、充填機8台を設置し、前工場の約1.5倍となる生産能力を備えています。
工場内は、自動化や動線を考慮して製造ラインを配置し、セキュリティシステムも整備することで、働きやすい環境を実現しました。また、前工場では保有していなかった保管倉庫も新設。生産性の向上と効率化を図っています。
天かすの美味しさを左右する油の酸化を抑えるため、揚げたての天かすは遠心分離器で適度に油分を切った後、速やかに冷却します。また窒素を充填しながら袋詰めし、袋の中の酸素を減少させるなどの工夫をしています。
製品は色彩選別機、金属探知機、X線異物検出器などの機器を使用した検査、天かすに含まれる油量が適正であることを確認する理化学検査を実施しています。また、エビなどのアレルゲン材料は計量室に隣接する別室で計量し、コンタミネーションを防ぐなど、安全・安心な製品づくりを徹底しています。

小さな一粒に大きな美味しさ

天かすは、粉・水・調味料でつくったバッター液を油で揚げたもの。シンプルな材料で、シンプルにつくるからこそ原料選びや製法の違いが仕上がりに大きく表れます。
強力粉を中心にブレンドした、特製の「天かす専用小麦粉」を使用しています。グルテンを多く含むため、揚げたときに丸い形状になるだけでなく、中に細かな空隙ができスポンジ状の構造になることで、サクッとした食感が生まれます。さらにこの構造により、料理に使用した際に食材の旨みを吸収し、料理にコクをもたらします。
油はキャノーラ油(菜種油)を100%使用。淡白な風味と、サクッとした軽い食感に仕上がります。

環境に配慮し、資源を有効活用する

当工場は生産計画に基づく生産により、ほぼ廃油がないという特長があります。一日の生産に、2回程度新油をつぎ足し、生産終了後には少量の残油をとり出して保管タンクに入れ、翌日の生産開始時に新油にその残油をつぎ足します。油の循環が早く、常に新鮮な油を使用できることで高い品質を保っています。
また、生産工程で発生するサイズや色などの規格外品や、フライヤーに沈殿し製品にならなかった天かすは、廃棄することなく飼料へアップサイクルしています。洗浄時に発生する、残渣や油分を含む水は、浮上油自動回収機で処理し、環境への負荷を抑えたうえで排水しています。

天かすとの出会いから始まった歩み

ナカガワは、1947年、大阪市南区で食用植物油を製造・販売する中川製油所として創業しました。油を納めていた天ぷら店様では使用済みの天ぷら油を回収しており、その際、天ぷらのカス、つまり天かすを一緒に持ち帰っていました。それをお好み焼店様やたこ焼店様にさしあげたところ評判となり、販売を始めるようになります。これが現在の事業の原点となりました。
1963年に株式会社中川勲商店として法人化、1977年には株式会社ナカガワへ社名を変更。天かすを求めてくださるお客様が次第に増えて生産量が増加し、1988年、生産ラインを整備した工場を長崎県大村市富の原に開設しました。Otafukuグループでは、1995年より『いか天入り天かす天華』の製造をナカガワに委託。そして粉もの文化を世界に広めることを共通の目標として、2021年10月、グループ企業となりました。近年では当商品はグループ全商品の販売高でトップ3に入る看板商品の一つです。

名脇役として食の美味しさを支える

ナカガワの天かすは、そのまま食べても美味しく、料理に加えればその美味しさをさらに引き立てます。
天かすはうどんにかけると、内部の細かな空隙がスポンジのように出汁を吸収します。そして吸収した旨味を、天かすに含まれる油分とともに徐々に料理へ戻しながらコクを加えます。卵焼きやおにぎりなどに入れても同様の天かすの力を感じることができます。
お好み焼やたこ焼に入れると、中心温度を高め、外を焦がさず中まで均一に火を通すことができるため、「外はカリカリ、中はトロトロ」になります。さらに、含まれる油が溶けだして、味にコクをもたらします。
いわば、天かすは「料理をさらに美味しくする調味料」のような存在です。天ぷらの副産物として生まれた天かすは、名脇役としての存在感で主役を支えています。

世界へ広がる天かすの可能性

近年では、日本食の人気とあいまって輸出量も伸びています。アメリカではTenkasuとして業務用はもちろん家庭用商品も販売し、粉もの料理のみならず、裏巻寿司(寿司飯を外側にする巻き方)の表面全体にまぶすといった独自の使い方もされ、crunchy(カリカリ)な食感が好評です。国内でも、アイスクリームのトッピング、揚げ物の衣に使用する(二度揚げのようにカリッと揚がる)など、従来の使い方にとどまらない楽しみ方の発見もあり、天かすはますます活躍の場を広げています。

国内外で広がる天かすの新たな可能性。私たちはこれからも新しい食べ方や価値を提案しながら、天かす文化の発展と世界への普及に取り組み、「世界一の天かすメーカー」を目指して挑戦を続けてまいります。