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「オタフク」らしい商品企画とは
2026.6 | コーポレート

Otafukuグループのさまざまな活動とそこに携わっている人をレポートする「活動スコープ」のコーナー。第四回は「開発企画課」を訪問します。さまざまな商品はどのように企画されるのか、また大切にしている想いなどについて、中岡さんを取材しました。
オタフクらしい商品企画とは
―開発企画課の仕事内容を教えてください。
中岡:家庭用・業務用のソースや酢、たれなど、自社ブランド(NB)商品の企画やリニューアルを担当しています。
家庭用商品は「お好み焼」「焼そば」「お酢」「デーツ」などのカテゴリーに担当者がいて、食卓における商品のあるべき姿やオタフクとして目指す領域をイメージして企画しています。
業務用商品は、外食系、中食(なかしょく)系などの業態ごとに、トレンドやニーズに対し、競合を調査しながら当社の強みを活かした商品企画をしています。とくにご当地シリーズに力を入れており、「丸亀骨付鳥のたれ」や「沖縄チャンプルーのたれ」など19種類をこれまで企画しています。現地を訪ねて調査をするのはもちろん、商品によっては自治体との共創も進めています。

―商品企画における「オタフクらしさ」はどこにあると思いますか?
中岡:オタフクソースは従来、ただ商品を売るのではなく、メニューからご提案するという営業活動を中心にしてきました。ですから、商品企画においてもメニューの美味しさや楽しさをどのように提供できるかを常に意識しています。
独自の「ハイブリッドシステム」の活用もオタフクらしさだと思います。当社では、お得意先様からの要望に応じたオーダーメイド品の調味料も多数開発しています。いわばプロによる現場の声から生まれる商品です。その開発過程で得られるノウハウや経験を、NB商品の開発にも活かしています。
楽しく豊かな食シーンを提案する新商品
―この春に発売した新商品と、その企画意図を教えてください。
中岡:家庭用商品は「フルビネ サングリア風」、「焼うどんの素 だし醤油味・にんにくみそ味」、「お弁当用ミニお好みソース」を発売しました。
「フルビネ サングリア風」は「漬けるを楽しむ」をコンセプトとして、飲用酢にフルーツを漬ける楽しさを加えた商品です。さまざまなフルーツによる味の変化や、漬けたフルーツはもちろん漬けたお酢はソーダや牛乳で割って楽しめます。自分好みの味覚を探求するなど、自由度の高さも本商品の魅力です。
フリーズドライ商品の「焼うどんの素 だし醤油味・にんにくみそ味」は、お湯で溶かし、温めたうどんを入れて混ぜるだけで簡単に調理できます。2種類の味は業務用商品で人気のあるものから選びました。
業務用商品ではお惣菜ルート専売品の「惣菜用ご当地かつ丼シリーズ」と、「焼そばソースからめるだけ」を発売しました。「惣菜用ご当地かつ丼シリーズ」は、業務用ご当地シリーズ調味料から生まれた商品で「ミニ新潟タレかつ丼のたれ」「ミニ名古屋みそかつのたれ」「ミニ加古川かつめしのたれ」の3種類です。お惣菜の揚げ物にかけるだけで、簡単にご当地メニューが楽しめます。惣菜に「ひと手間加えたい」というニーズにも対応、パッケージは惣菜売場で目立ち、ご当地感を感じさせるデザインにしました。
「焼そばソースからめるだけ」は、惣菜売場のバックヤードやホテルのバイキングなどの調理現場で、このソースを絡めるだけで本格的かつ均一な美味しさで焼そばをつくれる商品です。焼そばは人気メニューである一方で、調理者の熟練度や調理器具で味が大きく変化するという一面があります。また人手不足の課題にもこの商品が役に立てたらと考えています。経時変化にも強く、調理後に時間が経っても美味しいという機能も持たせています。

商品企画には欠かせない「食」に対する幅広い経験と知識
―これから、どんな商品を開発していきたいですか。
中岡:“食を通じて「健康と豊かさと和」をもたらし、笑顔あふれる社会に寄与します”
これは当社の企業理念です。常に念頭に置きながら、生活者の嗜好などの変化に対応した商品の企画を進めたいと思っています。たとえば、家庭内調理の割合は減少しつつありますが、調理が苦手な方や火を使う料理が不安という方でも、健康を意識しながら簡単に調理ができる商品も考えたいと思います。
個人的にやってみたいのは冷凍の分野です。かつて社員全員を対象に新しい取り組みを公募する「やってみんさいプロジェクト」があり、「冷凍調味料」を発案して応募しました。最優秀賞に選ばれて、「肉入り汁なし担々麺のたれ」を商品化。現在もリニューアルを重ねながら販売しています。冷凍食品は、素材のフレッシュさをそのまま届けることができるなど、さまざまな可能性があると思っています。
―中岡さんにとっての「食」とは?
中岡:私にとって「食」は「楽しみ」ですね。昔から本当に食べることが好きですし、食べているときだけじゃなくて、「今日は何を食べよう」と考えることも、食べたあとに「あれは美味しかった」と考えるのも楽しいですよね。日本には四季があって、その季節の旬の野菜や魚が味わえる楽しさもありますし、それぞれの地域で親しまれているメニュー、現地に行かないと味わえないメニューも多彩に存在しています。「食」はとても奥深くて多様性がある世界だと思っています。
―ご自身の「食」への想いが仕事に活かされることはありますか。
中岡:食べ歩きが趣味で、プロがどんな料理をどのように提供しているか、味や調理方法、メニューの組合せ、サービス、なぜ繁盛しているのかなど、飲食店には学ぶことが多くあります。その経験は商品の企画に影響しているでしょうし、活かされていると思いますね。
商品を開発する際、目指す味を決めることは自由度が高い分、難しいです。「もっと甘い方がいいのではないか」「もっと香辛料を入れるべきではないか」など、迷いが出ます。また、味について議論するのは、個人差や好き嫌いもあるので非常に難しいです。そんなとき、食べ歩きによりさまざまな店の味を知った経験が「○○店のような味」といったように例として説明したり、ベンチマークの味にして開発に活かしたりすることができます。「食べた」という経験は大切で、その引き出しがないと、味の想像も評価もできないと思います。ご当地シリーズの開発も、企画担当者と開発担当者とで実際に現地に行って食べ歩き、味を決定しています。
美味しさと利便性を追求し続けたい
―これからの目標を教えてください。
中岡:オタフクならではの強みを活かして持続的に成長する企業を目指す、私もその一翼を担いたいと思っています。
家庭用商品に関しては、当社のコアメニューであるお好み焼や焼そばの魅力や価値を生活者に伝え、更なる食文化の拡大に向け取り組んでいきたいです。
業見用商品については、これまでの取り組みにより「ご当地シリーズ」が19種類まで増えたことで、ご当地フェアのようなイベントで使用する調味料として声をかけていただけるようになっています。お好みソースの会社というイメージに新しい一面を創出できたのではないかと思います。まだご当地シリーズとして調味料を開発していない地域のメニューに取り組むことは、ひとまず直近のチャレンジと考えています。
当社の調味料はやっぱり美味しい。それをさらに美味しくしたい。一方で、「美味しい」という絶対条件を守りながら、生活や嗜好の変化にも対応し、さまざまな方の要望を踏まえた多様性や便利さ、簡便さを付加することも長期的には目指したいと思います。





